文法的には、標準語と広東語はほぼ同じです。
ただし、形容詞と名詞の順序が交換されたり、副詞の位置が変わったりするなど独自の文法が存在する場合があります。
おんどりという意味の標準語「公雞」は広東語では「雞公」となる
お先に失礼しますという意味の標準語「我先走」は広東語では「我走先」となり副詞「先」が後から文章を修飾する
比較表現でも標準語とは異なる語順となります。
さらに、所有格の「嘅」は、「~の」という意味を表し普通語の「的」に相当しますが、広東語ではしばしば量詞で代替される点も注意が必要です。例えば北京語で私のパソコンは「我的電脳」のようになりますが、広東語では「我部電脳」などと表現されます。「部」は量詞で、もとはものを数えるための単位(日本語でいえば1台、2人、3本などの単位に相当)ですが、広東語では所有格を表せる点に注意を払うとよいでしょう。