広東語の発音

広東語には、各漢字それぞれに声調とよばれるトーン(アクセント)をつけて発音します。中国語(北京語)の声調は全部で4声ですが、広東語にはトーンとしての声調は6声あります。声調を示す記号としては、ここでは、1990年に香港教育署文學院中文系が発表した「常用字廣州話讀音表」に準拠しており1~6の数字で表します。各数字が示すアクセントの高低は、以下の図を参考にしてください。

一声 通常話すトーンで最も高い位置で発音し、平らに伸ばす。ただし、若干末尾のトーンが下がることがある。
二声 一声の発音の高さの60%程度のところから、一声の高さまですみやかに引き上げる。
三声 一声の発音の高さの60%程度で平らに伸ばす。
四声 通常話す最も低いトーンではじめ、さらに語尾を下げる。
五声 四声の発音の高さからゆっくり控えめに引き上げる。
六声 三声と四声の中間程度の高さで平らに伸ばす。基本的にかなり低めだが、三声と近接しており、場合によっては聞き分けが難しい。
七声 一声と同じトーン。ただし、語尾がt,p,kなどの促音(詰まる音)となる。
八声 三声と同じトーン。ただし、語尾がt,p,kなどの促音(詰まる音)となる。
九声 六声と同じトーン。ただし、語尾がt,p,kなどの促音(詰まる音)となる。

広東語の発音記号の表記方法